赤茶びん (あかちゃびん)


大宮町周枳(すき)の荒須は、廃屋や古井戸がある不気味な所だった。
そこには“赤茶びん”という妖怪が出ると噂されていた。

「荒須に赤茶びんが下がった」
「日が暮れたら荒須に行くな。赤茶びんが出るぞ」

などと人々の間で囁かれたという。
赤茶びんの姿形については、「赤銅で作られた土瓶」「赤い禿頭」と、様々な説が伝えられている。
明田の「らんと」という所では、赤茶びんは人の悪戯(中身を抜いたカボチャに蝋燭を立て、それを竹の先に吊したもの)だと言われている。

『おおみやの民話』


木の上から下りて来ておどかす“釣瓶下し“のような怪異です。
通行人を引っ張り上げて喰らうことはないようですが。
この他にも、『丹後の民話 第二集』には「狸が赤土瓶に化けて椿の木に垂れ下がった」という話があります。
また、宮津にも「樹齢三百年の老木に“赤ちゃびん”が下がって村人をおどかした」という話が伝えられています。(『宮津の民話 第二集』)