大銀杏の姫の亡霊 (おおいちょうのひめのぼうれい)*
昔、丹波亀山城に美しい姫がおり、城主である父親に大変可愛がられていた。
だが父が死んでしまい、姫は悲しみに泣き暮れる日々を過ごしていた。
姫の嘆きように人々はどうすることも出来ず、ついに彼女を生き埋めにしてしまった。
その後、生き埋めにした所から銀杏の木が生え、大きく成長した。
時は流れて明治になり、城が破壊されることになった。
その時、銀杏の木を伐り倒すため斧を入れようとしたが、姫の亡霊が現れて作業が出来なくなった。
何度も伐倒を試みるも、その度に姫の亡霊が現れては哀願するので、とうとう倒さないまま放置された。
銀杏の木は現在も伸びるに任せ、黒々とそびえ立っているという。
そして、この銀杏の実を食べた者は必ず腹痛を起こすと伝えられている。
また一説には、銀杏の木には大蛇が棲んでいて、それが姫に化けて現れ通行人に話しかけることがあったという。
『丹波の伝承』「亀山城の大銀杏」より
「姫が立ち直らない……」→「生き埋めにしよ」という発想が斜め上過ぎる。
伝承地:亀岡市荒塚町・丹波亀山城(城址)