こんな足 (こんなあし)
昔、ある男が人気の無い道を歩いていると、綺麗な着物の美女が田圃に足を浸けていた。
男が「着物が汚れるから裾を上げてやる」と言って女の着物を引き上げると、その下から大きな毛だらけの足が露わになった。
驚いた男は慌てて家に帰り、妻に先程の出来事を話した。
話を聞いた妻は、「そうか、その足というのは、こんな足だったか?」と言って着物の裾をまくり、大きな毛だらけの足を見せた。
それは先程見た美女の足と同じものだった。
ふと気づくと、男は一人で田圃の中に立ち尽くしていた。
男は大きな化け狸に化かされていたのであった。
男は大きな化け狸に化かされていたのであった。
『語りによる日本の民話 10 丹後 伊根の民話』「こんな足」より
『全国昔話名彙』でいう「二度の威嚇」や、小泉八雲の「貉」などに代表される有名な話ですが、見せるのが「のっぺらぼうの顔」ではなく「毛だらけの足」だったのが珍しかったので紹介しました。
伝承地:伊根町
伝承地:伊根町
