岡の大女房 (おかのおおにょうぼう)
昔、岡にとてつもなく大きな女房がいた。
この大女房は大変力持ちだったので、ある時、村人が彼女に力試しを申し込んだ。
大女房は快諾すると、四尾山と高城山の間に長い棒をかけ、肩に担いで持ち上げようとした。
ところが、大女房が屈み込み、力を込めて一気に立ち上がろうとした時、山の重さを支えきれず、肩にかけた棒が折れてしまった。
その拍子に大女房はバランスを崩し、その場に尻餅をついてそのショックで死んでしまった。
村人たちは彼女の死を憐れみ、「大女房塚」という塚を作って懇ろに葬ったという。
『何鹿の傳承』「岡の大女房」
『中筋村誌』「大女房塚」より
『中筋村誌』「大女房塚」より
四尾山は標高287m、高城山は212mなので、これらを肩に担ごうとした大女房は相当な巨人だったということになります。まさに女性版ダイダラボッチですね。
そういえばダイダラボッチ伝承は全国各地にありますが、女性の巨人伝説ってあまり見られないような気がします。
千葉県君津市に“関の姥さま”という、身長およそ700mの女巨人がいたという伝承があるくらいでしょうか。(『日本の民話 6 房総・神奈川編』)
そう考えると、岡の大女房は全国的にも結構珍しい類の伝承なのでは。
ちなみに彼女を葬ったとされる「大女房塚」は、綾部市にある某会社の敷地内に跡地が残されているそうです。
伝承地:綾部市岡町