番傘をさした大入道 (ばんがさをさしたおおにゅどう)


昔、ある兄弟が口大野(大宮町)へ帰る途中、弟が足を痛めてしまった。兄の牽く大八車に乗せてもらい、二人は溜め池の所までやって来た。
すると、いつの間にか番傘をさした大入道が、ピタッと横へついて歩いている。
兄は大入道に気づいていないようで、弟はあまりの恐ろしさに声も出せずに押し黙っていた。
大入道はしばらく二人について来ていたが、余ル部の辺りまで来るといなくなったという。

『おおみやの民話』「大入道」より


黙って横に並んで、何をするでもなくついて来て、やがていなくなる……何がしたかったんだお前は。
こういう「特に何もしないけどついて来る」とか「何もしないで同じ場所にいる」タイプの怪異って怖いですね。目的がわからないからでしょうか。