雪女 (ゆきおんな)
丹後町乗原では、大雪の夜には“雪女”がやって来ると言われている。
雪女は扉を叩いて家人を呼び出し「水を飲ませてくれ」と頼んでくるが、絶対に飲ませてはならない。
雪女に水を飲ますと雪崩を起こされるからだという。
水の代わりに湯を差し出せば姿を消すという。
地域は変わって、南丹市美山町鶴ヶ岡にも“雪女”が現れたという話がある。
昔、鶴ヶ岡村の外れの家で、老婆が正月の餅つきの準備をしていた。
ふと、外に人の気配がするので見てみると、雪に塗れた色白の美しい女が立っていた。
女はニコニコと笑いながら「婆さん、はげしいな」と言った。
老婆が「何者じゃ、煮え湯でもかけたろか」と怒鳴ると女は消え、雪の上に足跡だけが残されていた。
話を聞いた村人たちは「雪女だ」と言って恐れたという。
『ふるさとの民話 丹後町の昔話』「雪女」
『近畿民俗』110号「丹波美山口碑集」より