頭を出す者 (あたまをだすもの)


園部町と京丹波町の境には観音峠という峠があり、その麓に観音菩薩を祀った御堂が建っている。
昔、ある馬方(馬で荷物を運ぶ業者)がこの御堂のそばの石に座って休んでいた。
すると、横手から少しずつ頭を出す者がある。
それは翌日も翌々日も、毎日次第に頭を出してくる。
馬方は不思議に思い、試しに馬の轡をその頭の上に載せてみたところ、翌日からは出てこなくなったという。

『丹波の伝承』「湧出の観世音と傍の地蔵尊」より

観音堂
観音峠にある御堂。かなり見つけづらい場所にあります。