子さらい天狗 (こさらいてんぐ)


昔、ある家の子供の夜泣きが治まらなかったので、親は外へと放り出した。
しばらく経つと静かになったので、家へ入れてやろうと外へ出た。だが、子供がいない。
村人総出で捜索したが、山中にその子供が持っていた箸が落ちていただけで、とうとう見つけることは出来なかった。
これは天狗が外で待ち構えていて、子供をさらって行ったのだという。
天狗は泣いている子供が好きで、泣き声を聞きつけてやって来るのだという。

また、野原に住む子供が天狗にさらわれて姿を消した。
三日後、子供は帰って来たが、額にはクマザサが三枚生えていた。
どうやっても取ることは出来ず、そのまま子供は死んでしまったという。

『わが郷土 丸山小学校創立百周年記念誌』「“子さらい天狗” -小橋-」より