鵺魚 (ぬえぎょ)
明治二十三年(1890)、経ヶ岬の沖合で怪魚が捕獲された。
地元の老漁師たちも見たことがなく、増井新助という水産会員が買い取り博識家に鑑定を依頼するとのことである。
怪魚は体長一尺(約30cm)余り、皮膚はサメのようで、頭は猫に似て、石のように堅い鉢状のものを被っている。
鼻や口も猫のようで、腮(あご・エラ)の左右から鋭く尖った骨が二寸(約6cm)余り突き出ている。
頭部には三、四寸(約9~12cm)の細い針が生え、ホウボウに似た体をしており、ヒレはトビウオのように長く尾の先まで伸び、コウモリの翼のように軟らかい。
ヒレを拡げると扇状になるため、これを羽のように開いて海面を飛ぶのだと考えられる。
この怪魚は“鵺魚”と名付けられたという。
『明治期怪異妖怪記事資料集成』東京朝日新聞 明治二十三年六月十八日「鵺魚」より
猫の頭、ホウボウの胴体、サメ肌、トビウオのヒレ……と、こうして特徴を並べてみると、体は魚類なのになんで頭だけ猫?って思いますね。
まぁだからこそ新聞社が取り上げたんでしょうけど。
まぁだからこそ新聞社が取り上げたんでしょうけど。
この謎の猫面魚は乾物にして水産会(水産関係会社の団体組織)に送ったそうですが、何の生物か判明したんでしょうか。