龍人 (りゅうじん)


昔、久美浜城(松倉城)に若くて綺麗な城主が住んでいた。
この城山に棲んでいた龍人は城主の妻になりたいと思い、ある日美しい娘に化けて城を訪れた。
城主に見初められた龍人は彼の妻となり、二人は幸せな日々を送っていた。
だがある日、龍人が元の姿に戻って入浴しているところを家来に見られてしまった。
龍人は嘆き悲しみ、そのままどこかへ姿を消してしまったという。
ちなみに、久美浜城の北側の斜面には龍人形のような所があり、これは龍人が入浴した湯を流した跡だと言われている。

『くみはまの民話と伝説』「城山の龍人」より


嫁いできた異類が真の姿を見られたことで夫の元を去る……という流れは「○○女房」などの異類婚姻譚に見られる話ですが、女房が龍人(人型の龍?)というのは珍しいですね。