生首谷 (なまくびだに)


昔、ある侍が日暮れに東掛から寺村(現・曽我部町)に抜ける一本道の谷間を歩いていた。
すると細い道の先に棒が立っており、女の生首が刺さっていた。
驚いた侍は道を駆け戻り、近くの家に飛び込んだ。
だが家の男に爛々とした目で睨まれたので逃げ出し、近くの村へ辿り着いた。
侍から事情を聞いた村人たちが確認に行くと、確かに女の生首があり、悪者に殺されたものだということがわかった。
以来、この谷は「生首谷」と呼ばれるようになったという。
また一説には昔、生首谷には鬼がいて、人間の首を引き抜いては谷に捨てていたとも言われている。

『丹波の伝承』「生首谷」より


伝承地:亀岡市曽我部町寺