ぐひんさん
昔、ある坊主が山で“ぐひんさん”と出会い仲良くなった。
それから、ぐひんさんは上山の坊主の家へ遊びに来るようになった。
ところがぐひんさんは大変気難しい性格で、家人が騒いだりすると気分を損ねたため、静かにするように気を遣ったという。
だがある日、とうとうぐひんさんの機嫌を損ねてしまい、「上山の家を皆焼いてやる」と怒らせてしまった。
そこで坊主は「この問題が解けたら好きにしろ」と言って難しい問題を出した。
ぐひんさんは三日三晩寝ずに考えていたが、とうとう問題を解くことが出来なかった。
そのため、ぐひんさんは「二度と上山には来ない」という証文をしたため、更に自分の爪を剥がしてその気持ちを表したという。
ぐひんさんの証文と爪は、今もその家に残されているという。
『丹後町の民話』「ぐひんさん」より
生爪まで剥がなくても……。
伝承地:京丹後市丹後町上山