鼻の勘九郎側七兵衛 (はなのかんくろうほてしちべえ)
昔、京の町に悪さをする狐がいて、鼻の側が黒いことから「鼻の勘九郎、側(ほて)七兵衛」と呼ばれていた。
ある時、丹後の明田から京都へ嫁いだ女がこの狐に取り憑かれた。
そこで「どこから来たのか」と問うと「明田の王城跡(大長師)から来た」と答えた。
それならば小豆飯を炊いて送ってやると、京の外れで女を押し倒すと、狐は彼女から離れて逃げて行ったという。
ちなみに鼻の勘九郎側七兵衛は、生まれの明田では「他の狐に悪さをするな」と言って、あまり悪さをしなかったという。
『丹後の民話 第一集 いかがのはなし』「王城跡きつね」
『おおみやの民話』「大長師ぎつね」より
『丹後の民話 第一集』では、鼻の勘九郎側七兵衛の出身は「王城跡」とありますが、これはおそらく明田の小字「大長師(おちょうし)」の間違いではないかと思われます。
伝承地:京都市(地図は出身の京丹後市大宮町明田)