おかたさん
昔、河辺に「おかた」というケチな米売りの女がいた。
おかたは米を貸す時は小さな升で計り、返す時は大きな升で計るという汚い方法を取っていたため、周囲との諍いが絶えなかった。
村人たちは何度も升を同じ大きさにしてくれと頼んだが、おかたは聞く耳を持たなかった。
遂に村人たちは怒り、竹槍を手におかたの屋敷に押しかけると、彼女の脇腹を突いて殺してしまった。
おかたは死ぬ寸前に「私が悪かった。これからは腹が痛い人は私が治してやる」と言って息絶えた。
以来、腹痛の人が西屋の畑にある「おかた屋敷」というお堂へ参ると、不思議と痛みが治まるようになったという。
『舞鶴の民話 第一集』「おたかさん(西屋)」より
参考文献では「おかた」「おたか」と若干の表記ゆれが見られたので、当ブログでは「おかた」表記に統一しました。
伝承地:舞鶴市河辺中