トウネンドウのお方 (とうねんどうのおかた)
ある日の夕方、富山の薬屋が三浜峠の途中で狼の群れに囲まれた。
薬屋が樹上に避難すると、一匹の狼が幹に足をかけ、その上に別の狼が乗った。
そして狼たちは梯子のように重なって上へ登ってきたが、あと僅かのところで狼の数が足りなくなった。
「九百九十九匹、一匹足りない」
「“トウネンドウのお方”を呼べ」
狼たちが吠えると、銀色の毛並みの大きな狼が現れた。
銀狼は狼の梯子を登り薬屋に襲いかかったが、逆に小刀で斬りつけられ落下した。
すると梯子も崩れ落ち、狼たちは諦めて去って行った。
翌朝、薬屋は三浜村で「トウネンドウの家のお方が昨夜から病に伏せている」という話を聞いた。
そしてトウネンドウの家へ行ってお方の様子を確認すると、その左肩に刀傷があった。
そしてトウネンドウの家へ行ってお方の様子を確認すると、その左肩に刀傷があった。
「これは昨夜の銀狼だ」
薬屋が叫ぶと同時に一陣の風が吹き起こり、お方は狼の姿になって家から飛び出した。
千匹の狼はお方をさらい、彼女に化けた銀狼をトウネンドウの家に送り込み、三浜村を狼のものにしようと企んでいたのだった。
その後、本物のお方は山から逃げ帰ってきたという。
『舞鶴の民話 第二集』「千びきオオカミ(丸山)」より
狼たちはどうやって村を手に入れるつもりだったんでしょう。
トウネンドウのお方を尖兵に村を襲うつもりだったのか、あるいは他の狼も村人に化けて徐々に入れ替わっていくつもりだったのか……。
ちなみにこのような「千疋狼」タイプの話は宮津市にも伝えられています。
→田畑のおばば
トウネンドウのお方を尖兵に村を襲うつもりだったのか、あるいは他の狼も村人に化けて徐々に入れ替わっていくつもりだったのか……。
ちなみにこのような「千疋狼」タイプの話は宮津市にも伝えられています。
→田畑のおばば
伝承地:舞鶴市三浜