片眼の鮒 (かためのふな)*
吉富村鳥羽の南、玉ノ井の近くに藤の森という森があり、そこに山の神が住んでいるという。
そのため村では毎年娘を一人ずつ、人身御供として山の神に捧げていた。
だがある修験者の力でこの風習は改められ、娘の代わりに鮒を捧げるようになった。
以来、二戸の家が一年交替で当番を勤め、旧暦一月一日に鮒を一尾ずつ山の神に供えた。
ところが不思議なことに、供えた鮒はいつの間にか必ず片眼になっているという。
『丹波の伝承』「藤の森」より
山の神に鮒を供える風習は明治の中頃まで続けられていたそうです。
伝承地:南丹市八木町玉ノ井