水が湧き出る石 (みずがわきでるいし)*
ある夏の日、「さとうじょうせん」という医者が子供に苛められている白蛇を助けた。
その年は日照りが続いており、村は田圃が干上がる程の旱魃に見舞われていた。
そんな時、さとうは自宅の台所で、ちょろちょろと水が湧き出る小さな石を見つけた。
試しに水瓶に入れてみると、瞬く間に瓶は石から出る水で一杯になった。
さとうは喜び、その水を蒸留水代わりにして薬を作り、村人たちに処方した。
それを見た村人たちは「さとう先生の家には不思議な石があるらしい」と噂し、やがて田圃に水を張るために石を盗む者も現れた。
幸いにも石はさとうの元へ返されたが、その後また別の村人に盗まれてしまった。
その村人は水の出る仕組みを調べようと石を割った。
すると、石の中で白蛇が潰れていたという。
すると、石の中で白蛇が潰れていたという。
それ以来、石から水が湧き出すことはなくなったという。
『久美浜町の昔話 ふるさとのむかしばなし』「白蛇の話」より
南丹市にも石から水が湧き出る話があります。ただしこちらは日に数滴ずつ。
→露涌石
伝承地:京丹後市久美浜町坂井