延福寺の和尚 (えんぷくじのおしょう)


平安時代、嵯峨天皇は重病を患った。
その時、侍臣の夢に「七峰七谷のある寺の和尚が祈願するしか方法はない」というお告げがあった。
そこで侍臣は全国を巡り、やがて丹波国の延福寺に辿り着いた。
だが寺の和尚はみすぼらしい風体で、期待した程の人品とは思えなかった。
侍臣は真偽の判断に迷いながら、和尚と共に京を目指した。
その途中、和尚は数珠を忘れたことに気づき、急いで寺の上り口まで戻って手を叩いた。
すると火鉢のそばから数珠がコロコロと転がり出て、和尚の膝の上に乗った。
これを見た侍臣は恐れ入り、急いで参内させたところ、まもなく天皇の病は治ったという。

『口丹波口碑集』「延福寺の和尚」より


伝承地:亀岡市本梅町西加舎的場・延福寺