合戦場の亡霊 (かせんばのぼうれい)


筱見に「四十八滝」という幾つもの滝が流れる谷がある。
日暮れにこの谷の入口近くを通ると、火の玉がゆらゆらと燃えながらすうっと飛んで行き、大勢の人の泣き声が聞こえてくるという。
これは応仁の頃(1467~1469)、この地で起こった大戦で死んだ侍たちの亡霊が出るのだと言われている。
また、悪いことをすれば山姥が追いかけて来て持ち物を全て取ってしまうとも言われ、人々は大変怖がっていた。
戦があった所は「合戦場(かせんば)」と呼ばれ、この近くで小便をすると腹痛になって寝込んでしまうという。
近年、跡地に酒蔵が建てられたが、従業員に大怪我や病気が相次いだ。
そこで酒蔵の人たちは合戦場に観音像を祀り、戦死者の霊を供養すると、怪我や病気になる人はいなくなったという。

『丹波のむかしばなし 第五集』「合戦場の観音さん」
『現地案内板』より



篠見観音
篠見観音像は四十八滝へ向かう道の入口に祀られています。
この像は百萬石酒造という会社が戦死者の供養と厄除けを祈って建立したそうです。


合戦場の風景
現在の合戦場付近。
のどかな風景が広がっています。


百萬石酒造
篠見観音のすぐ横には百萬石酒造の酒蔵があります。
ただ現在は稼働していないらしく、場内は閑散としていました。


伝承地:丹波篠山市上篠見