奥山の権現さん (おくやまのごんげんさん)
日前(ひのくま)神社は釜輪町の山頂に鎮座し、一般には“奥山の権現さん”として親しまれている。
天正十年(1582)、何鹿郡山家の領主となった谷衛友は、京街道を下って任地へ入ろうとした。
だがその時、釜輪の山から後光が差し、眩しさで先に進めなくなった。
そこで祈祷師に祈祷させると「誠意を持って山家を治める気持ちがなければ入れない」というお告げがあった。
衛友がその意に従うと、ようやく山家の地へ入ることが出来たという。
それ以来、谷家は日前神社を厚く信仰したという。
『山家史誌』「権現さんの霊験」より
日前神社は比志利(聖)権現、高山権現とも言われています。
この山にある小石を「お猫さん(または猫石)」と呼び、養蚕家は鼠の害を防ぐ石として持ち帰り、養蚕が終われば返却したと伝えられています。
また境内にある樅の木の穴に溜まった水を「権現水」と呼び、眼病や流行病に効くと言って汲んで帰る人もいたそうです。
伝承地:綾部市釜輪町