おさよ狐 (おさよぎつね)
昔、ある漁師が久美浜湾の山内という所に舟をつけて眠っていた。
すると「おさよ」と名乗る娘が来て「対岸の深谷に行きたいが、道中に犬がいて通れない。おじさんの舟で渡してくれないか」と頼んできた。
だが漁師はおさよが騙そうとしていると疑い、彼女の頼みを断った。
するとおさよはお礼にコノシロがよく獲れる場所を教えると持ちかけてきた。
それでも漁師は信じ切れず、おさよの胴体を船の舳先に縛りつけ「先にコノシロが獲れる場所を教えたら対岸に渡してやる」と言って舟を出した。
そして漁師はおさよが教えた場所へ行き、そこで漁を始めたところ、沢山のコノシロを獲ることが出来た。
ちゃんと約束を守ったということで、漁師はおさよを目的地まで送り届けたという。
『久美浜町の昔話 ふるさとのむかしばなし』「おさよ狐とこのしろ」より
伝承地:京丹後市久美浜町湊宮