大杉さんの天狗 (おおすぎさんのてんぐ)*
森本の大杉さん(大杉神社)には天狗がいると言われていた。
ある時、上三重の老人が大門の大川神社へ行ったまま帰って来なかった。
ある時、上三重の老人が大門の大川神社へ行ったまま帰って来なかった。
家人が捜しに行ったが、神社の木からバサーンと音がしたので驚いて逃げ帰った。
翌朝に老人は見つかり、話を聞くと「天狗に連れられて文殊(宮津の智恩寺)へ行き、知恵の餅を食べた」と説明した。
そして気づくと、大川神社の三宝さんというお宮で蓑を着て寝ていたという。
老人は「天狗は、また会いたいなら大杉さんで手を叩けば出て来よう。ただ臭くて汚いものは嫌いなので肥持ちは絶対にするな、と言っていた」と語った。
その老人の履いていた草鞋が、長い間大川神社の松にぶら下がっていたという。
『おおみやの民話』「天狗にさらわれた話」より
鳥居などはなく、道端に小さな社がポツンと建っているだけのシンプルな神社です。
かつて神社の辺りは森だったそうですが、今は拓かれてすぐ近くに高速道路が走っています。
試しに社の前で手を叩いてみましたが特に何も起こりませんでした。
ちなみにこの社には天児屋命(あめのこやのみこと)と他七神(名称不明)が祀られているそうです。(『大宮町誌』)
八柱の神の社にしてには少々手狭な気が……。
伝承地:京丹後市大宮町三重、同町森本
