東神崎の狸 (ひがしかんざきのたぬき)
神崎の「とうざ」という家の老人は毎晩浜へ網打ちに出ていたが、いつも狸がついて来ていた。
ある時、老人は網を投げるふりをして狸に被せ捕まえた。
そして老人が「もう来ないか」と叱ると、狸は「うん」と頷いて目をパチクリさせた。
老人が網を外してやると、狸は墓場へ逃げて行った。
その夜、老人が家で寝ていると、外から「とうざよ、とうざよ」と呼ぶ声がした。
老人は狸の悪戯だと思い、無視している内に声は聞こえなくなった。
翌朝になって外を見ると、ぼた餅の詰まった重箱が置いてあった。
これは狸が逃がしてもらったお礼に置いて行ったものだという。
『由良川子ども風土記』「東かんざきのたぬき」より
ぼた餅はどこから調達したんでしょう。
伝承地:舞鶴市東神崎