五つ目の女 (いつつめのおんな)*
昔、山城国宝寺(乙訓郡大山崎町)の下に鉄砲の得意な猟師が住んでいた。
その後猟師は山家(綾部市)に移住した。
ある日の朝、猟師は猪を取るために山へ入ると、山中で美しい女に出会った。
怪しんで後を追うと、女は小倉明神という社を巡って行った。
やがて女は振り返り、キッと猟師を睨みつけたかと思うと、その目が五つになった。
猟師は驚いて逃げ帰り、それからは猟をやめて農業に従事した。
だがそれまでの殺生の罪によってか、程なくして足腰が立たなくなり、二人の子供の内一人は早死にし、もう一人は皮膚病を患ったという。
『閑田次筆 巻之四』「雑話」より
伝承地:綾部市上原町付近?