乳神 (ちちがみ)


見内の奥に“乳神”と呼ばれる岩がある。
この岩は乳の出ない母親に霊験があると伝えられ、子供のよだれかけや着物が供えられている。

伝承①
昔、見内の奥山に赤子が捨てられ、母を呼び乳を求めて泣き叫んでいた。
すると近くにあった岩の裂け目から乳が出始め、赤子はそれを飲んで育ったという。
今もその岩には乳が流れたような白い跡が残っている。

伝承②
昔、ある村人が丹波へ通じる山道の奥で木を切っていた。
すると、天から美しく気高い姿の天女が雲に乗って降りて来た。
天女は岩の上で胸をはだけて乳を搾ると、やがて雲に包まれて天国へ昇って行った。
それ以来、その岩を“乳神”として祀るようになったという。

『郷土史「我が郷土」池内』「乳神」より


池内地区の広報誌『ふるさと池内探検隊ニュース 第6号』によると、乳神の岩は峠にあって参拝が大変なので、代わりに麓の池ノ内下公民館の横に弁財天として祀ったそうです。


弁天(乳神)社
池ノ内下公民館横の弁財天(乳神)社。
妙見社・天王社・大川社と共に祀られています。
(弁財天の社は右から二つ目)


ちゝ神
弁財天社のアップ。
札には「ちゝ神」と書かれています。
七福神繋がりなのか、中には恵比寿、大黒天、布袋の像が奉納されていました。


向かい合う社
弁財天社の前には山の神社と稲荷社があり、三つの社が向かい合うような形で祀られています。
(左が稲荷社、中央が弁財天社他、右が山の神社)
何だか面白い配置ですね。


伝承地:舞鶴市池ノ内下(乳神の岩の位置は不明。丹後峠の奥?)