袖神さん (そでがみさん)


広田の旧道に拝天社という小さな祠がある。
祭神は菅原道真とも、大黒天とも、村山明神(拝天社の南にある村山神社の神)の母神とも伝えられている。
昔、ある勅使が村山神社へ詣る時、輿に乗ったまま拝天社の前を通ろうとした。
すると、拝天社の神が現れ「どうして我が社の前で下車しないのか」と怒り、勅使の袖を引き留めたという。
このことから、拝天社は袖摺の宮、袖取の社、袖ふりの社、かき取の社、広田大明神などと言われ、今は“袖神さん”と呼ばれている。
また、拝天社の前の坂で転べば三年以内に死ぬが、衣服の片袖を捧げれば難を逃れられると伝えられており、袖の代わりに紙で作った小さい袖形を供えることもあったという。

『新編 桑下漫録』「拝天社(袖摺の宮)」「袖神さん」より



拝天社
拝天社(平塚神社とも)は篠町広田の小路を入った先に鎮座しています。
割とシンプルな社ですね。


社前の坂道
社の前には「転ぶと三年以内に死ぬ」と伝わる坂道があります。
(赤い鳥居の先が拝天社)
ちなみに、京都市の清水寺参道の産寧坂も「転んだら三年以内に死ぬ」という言い伝えがあり、転んでも死なない御守りとして瓢箪を売る店が出来たりしたそうです。(『京都の伝説』)


その他「特定の場所で転んだら着物の袖を供える」系の伝承。


伝承地:亀岡市篠町広田・平塚神社