長者の怨霊 (ちょうじゃのおんりょう)
五十河の内山集落に「長者屋敷」と呼ばれる屋敷跡がある。
この屋敷を建てた長者は、応仁の戦禍を避け、都から逃げて来た人物と伝えられている。
長者は内山を終の住み処と定め、都から持参した財宝を使い、贅を尽くした屋敷を建てた。
そして長者の家は栄え、平穏の内に数代は暮れていった。
だが何代目か後の当主は、ある時、風に誘われるように屋敷を出て、そのまま行方を眩ませた。
残された家族は相談の末、金銀財宝を納めた壺をどこかへ隠し、内山から去って行った。
その後、ある人が股引一杯の銀の小粒を見つけ、それを田畑に換えたところ、長者の怨霊に祟られて死んだという。
『丹後の伝説 ふるさとのはなし』「長者屋敷」より
末代の当主に一体何が……。
ちなみに、長者家族が隠した壺を探しに出た人もいましたが、出て来たのは腐った銭貨と小さな砥石くらいで、結局誰も財宝を見つけられなかったそうです。
伝承地:京丹後市大宮町五十河(内山集落は昭和四十八年に廃村)