小原山の大蛇 (おばらやまのだいじゃ)*
昔、四人の娘が小原山(*)へ栗を取りに行った。
その中におてんばな娘がおり、その娘は入口にある氏神のお神酒をがっぷがっぷと飲んでから山へ入った。
そして、おてんば娘は沢山の栗が成っている木を見つけ、『独り占めしてやろう』と思い、他の娘に別々に分かれて作業することを提案した。
四人は分かれて栗を拾い、やがて日が暮れたので、切り上げて帰ろうとした。
だが、おてんば娘を呼んでも返事がなく、全員で辺りを捜すと、娘は栗の木から落ちて気絶していた。
気絶した娘は家に運ばれたが、一向に目を覚まさなかった。
二日後、娘はようやく目を覚まし、「栗の木に登り、枝に座って上の栗を取ろうとしたら、大蛇が赤い口を開けて私を狙っていた。それに驚いて木から落ちたんだ」と、気絶した経緯を説明した。
その娘は大蛇に息を吹きかけられたため、一生髪の毛が生えなくなってしまったという。
『おおみやの民話』「大蛇に息を吹きかけられたら」より
(*)京丹後市弥栄町にある山。標高約372m。
伝承地:京丹後市弥栄町吉沢