うどん屋を化かした狐 (うどんやをばかしたきつね)*
昔、峰山町のカジヤ古墳の辺りに、よく狐の提灯行列が通ったという。
その頃、白銀のいろは小路に「新小屋」といううどん屋があった。
ある秋の夜、「今晩は、今晩は」とうどん屋の雨戸を叩く音が聞こえたが、戸を開けても誰もいなかった。
それが何日も続き、不思議に思った店主が高窓から外を覗くと、大きな狐が尻尾で戸を叩いていた。
その後、店主は増長院という寺の石段にうどんの鉢を並べ、よくわからない言葉を呟いているところを発見された。
うどんの鉢は全て空になっており、店主は注文の出前に来たと語ったという。
『丹後の伝説 ふるさとのはなし』「狐のばかした話」より
伝承地:京丹後市峰山町杉谷