ウハバミ
享保七年(1722)六月二十三日、額田村は朝から降り続いた大雨により大洪水に見舞われた。
これまで村が洪水に遭ったことはなかったが、この時は地面から水が湧き出たかのような水勢で、家の屋根まで水に浸かる程だった。
その夜、村の向かいの小山に、何かの両眼と思われる松明のような光が二つ灯った。
そして長さ七十間(約127m)程のものが現れ、水をせき止めると、そのまま海の方へ飛んで行った。
これは“ウハバミ”というものではないかと噂された。
その後すぐに水は引いたが、付近一帯の田畑は河原と化し、向かいの小山を見れば、百七十間(約310m)程両側へ破れ開いていたという。
『月堂見聞集』巻之十四「丹波国ヌカダ村洪水之説」より
「ウハバミ」は「ウワバミ(蟒蛇)」のことだと思いますが、一応原文そのままの表記にしました。
伝承地:福知山市夜久野町額田