丹波・丹後の妖怪あつめ

京都府北部(丹波・丹後地域)の怪異妖怪伝承を紹介するブログです。

亀岡市

旭塚の畑跡

旭塚の畑跡 (きょくづかのはたけあと)


浄法寺村の観音堂の北、小高い田圃の中に旭塚という塚がある。
この塚の上に畑跡があるが、ここを耕せば祟りがあると言われている。
そのため、人々は恐れて触らず、畑は荒れ地になっていた。
天保の頃、聖隣寺の和尚がこの畑を耕作したが、その時に四尺(1.2m)余りの太刀が出土したという。
また明治の末頃にも木棺や直刀、菅玉が出土したが、誰の塚なのかはわかっていない。

『新編 桑下漫録』「旭塚」より


祟りを恐れぬ和尚、強い。


伝承地:亀岡市篠町浄法寺(旭塚は現存していない?)


釈迦堂のごご

釈迦堂のごご (しゃかどうのごご)


柏原の念仏寺に釈迦堂があり、毎年三月十五日には参拝者に「ごご(小さな団子)」が授けられる。
このごごをもらって食べておけば、その年ははめ(マムシ)に咬まれないという。
また、はめのいる所へこのごごを持っていくと、はめは動けなくなって死んでしまうという。

『口丹波口碑集』「柏原のお釋迦さん」より


このお団子は「ハメヨケダンゴ(はめ除け団子)」「オシャカサンノハナクソダンゴ(お釈迦さんの鼻くそ団子)」とも呼ばれているそうです。(『京都府方言辞典』)


伝承地:亀岡市篠町柏原町・念仏寺


美女に化けた狐

美女に化けた狐 (びじょにばけたきつね)


昔、曽我部村法貴の丈右衛門という人が、山から帰る途中で美女に出会った。
二人は連れ立って歩いていたが、美女が「疲れたから手を引いて」と言うので、丈右衛門は「狐が化けているのだな」と思い、その手を強く握りしめて歩いた。
すると今度は「手が痛いから持ち替えてほしい」と言うので、丈右衛門は逆の手を握って家まで戻った。
そして家に着くなり「そら狐じゃあ」と怒鳴りながら美女を庭に叩きつけた。
ところが、ガランガランという音がしたのでよく見ると、狐の手だと思って握っていたものは木の端くれだった。
美女に化けた狐は、丈右衛門が手を持ち替えた時に木の端くれを掴ませ、うまく騙したのだという。

『口丹波口碑集』「狐の話」より


手を持ち替える一瞬の隙を突いて自分の手と木を交換する早業。テクニシャンですね。


伝承地:亀岡市曽我部町法貴


孝行蓮

孝行蓮 (こうこうはす)


東別院村東掛に心学(石門心学)の創始者・石田梅岩の生家があり、そばの池に蓮が植わっている。
ある年の冬、病床の梅岩の母が「蓮の花が見たい」と願った。
冬に花は咲かないと思いつつ、梅岩が池に行くと、不思議なことに蓮の花が咲いていたという。
そのことから、この池の蓮は“孝行蓮”と名づけられた。

『口丹波口碑集』「冬のはすの花」より


ほっこりするお話。


伝承地:亀岡市東別院町東掛


白狸

白狸 (しろだぬき)


西別院村犬甘野に“白狸”と呼ばれる有名な狸がいる。
白狸は人を化かす時には必ず大入道となり、通行人の前に立ち塞がったり、前を見えなくしたりして、持っている魚を盗むという。
この白狸の被害に遭った人は多いという。

『口丹波口碑集』「狸の話」より


名前の通り、白い毛の狸なんでしょうか。


伝承地:亀岡市西別院町犬甘野


五升み

五升み (ごしょうみ)


半国山にからと淵という滝がある。
昔、大河内(南丹市)の人がこの淵で釣りをしていると、頭が五升み(箕)程もある大きな蟒蛇が現れた。
その人は家に逃げ帰り、「五升みがおった。五升みがおった」と喚き歩いたという。
また、からと淵にはすごい長もの(蛇)がいて、見た人は必ずうわ言を言って長患いするという。

『忘れかけたふるさとのお話』「からと淵」より


昭和の頃、猟師が細谷という所で、頭がてんころ(藁打ちの時に使う木槌)程もある蛇を見て十日以上寝込んだという話もあります。


伝承地:亀岡市東本梅町・半国山


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