御嶽山の牛鬼 (みたけさんのうしおに)*
昔、余田徳尾村に松本弥助という三人張りの弓を引く名人がいた。
ある時、弥助は余田徳尾の深山に現れた牛鬼を弓で射た。
牛鬼は矢傷を負いながら棲み処の御嶽山まで戻り、そこで死んだという。
『丹波志』巻之四「姓氏部」より
『姓氏家系大辞典』にも御嶽山の牛鬼の話が載っていますが(内容は『丹波志』の引用)、こちらでは「此の牛鬼は御嶽山(天田郡)に住む故、矢を負ひながら山に叛り死す」とあり、牛鬼の棲み処は天田郡の御嶽山(福知山市北部の三岳山)だという注釈が入っています。
ちなみに引用元の『丹波志』には御嶽山の正確な場所は書かれていません。
福知山市の三岳山は丹波市の徳尾から15~20kmくらい離れた位置にあり、山を幾つか越えなければ辿り着けません。
つまり牛鬼は致命傷を負いながらもその距離を移動して棲み処に帰ったということになります。手負いでもタフネス。
伝承地:丹波市市島町徳尾
