丹波・丹後の妖怪あつめ

京都府北部(丹波・丹後地域)の怪異妖怪伝承を紹介するブログです。

山姥

山姥

山姥 (やまんば)


昔、ある爺さんと婆さんが子供を預かっていた。
ところがその家に山姥が来て、囲炉裏の火で乳房を炙り始めた。
爺さんは「山姥は火で炙った乳房に子供を巻きつけて連れ帰る」という話を聞いていたので、そうはさせまいと焼けた火箸を山姥の乳房に押しつけた。
すると山姥は弱ってしまい、子供を取らずに帰ったという。

『イトさんの昔ばなし』「山姥」より


火でとろけた乳房を投げつけてくる妖怪。
雪んぼ(京丹後市)


伝承地:福知山市大江町


餅を流す山姥

餅を流す山姥 (もちをながすやまんば)


美山の山奥には山姥が棲んでいるという。
山姥は時々里に現れては人や家畜を襲って食べる恐ろしい鬼女だが、不思議と子供には優しい。
毎年一月十五日は「山姥正月」と呼ばれ、この日の早朝、山姥が子供たちのために餅を川へ流すと言われている。
子供たちは母親が川から拾ってきた「山姥の餅」を小豆粥に入れて食べれば、一年間元気に過ごすことが出来るという。
ちなみに、山姥は前日の十四日に大きな松の頂点で松で作った臼と杵を使って餅をつく。
そのため、山姥の餅は松の香りがするのだという。
また、この日は川が白く濁るが、これは山姥が餅米のとぎ汁を流しているからだと言われている。

『山村の十二ヵ月』「一月 小正月のころ」より


の木のてっぺんで餅をつく山姥……アクロバティック過ぎる。


伝承地:南丹市美山町

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