丹波・丹後の妖怪あつめ

京都府北部(丹波・丹後地域)の怪異妖怪伝承を紹介するブログです。

影を喰う妖怪

影を飲むじゃたゃあ

影を飲むじゃたゃあ (かげをのむじゃたゃあ)


昔、ある老婆が大滝の近くの山で木を切っていた。
するとどこからともなく生温いような気配がして、自分の影の上を何かが動いているように見えた。
不思議に思い樹上を見ると、大きな「じゃたゃあ(蛇)」が木に巻きついてペロペロと舌を出していた。
驚いた老婆は走って家に帰り、青ざめた顔で何も言わずうんうんと唸っていた。
そして「大滝でじゃたゃあに影を飲まれた」と言って死んだ。
今も大滝にはじゃたゃあがいるという。

『丹後町の民話 第二集 -ふるさとのむかしばなし-』「じゃたゃあに影を飲まれた」より


「じゃたゃあ」の発音が難しい……。

堤に棲んで人の影を食べる妖怪。


伝承地:京丹後市丹後町小脇


影を喰う竜

影を喰う竜 (かげをくうりゅう)


昔、田圃に水を流すには堤の底にある杭を抜かなければならなかった。
杭を抜くため、ある人が堤に潜ったが、水中で竜に出遭って影を喰われてしまった。
その人は数日後に死んでしまったという。

『丹後町の民話 -第二集-』「つつみ(筆石)」より


影を喰う妖怪その②。
こちらも以前紹介した“堤の魔物”と同じく堤の中に棲んでいるようです。
堤は妖怪が棲みやすい環境なんでしょうか。

影を飲むじゃたゃあ(京丹後市)


伝承地:京丹後市丹後町筆石



堤の魔物

堤の魔物 (つつみのまもの)


昔、ある百姓が砂方の堤で草刈りをしていた。
その日は日差しが強く、百姓は堤の水を飲んで喉を潤していた。
すると堤の水面にガザガザと渦巻きが起こり、そこから魔物が現れ、百姓の影を食べてしまった。
すると百姓の姿はパッと消え、魔物は「美味い」と言い残して再び堤の中に沈んで行った。
それ以来、人々は日差しの強い時は仕事を避け、涼しい日陰を好んで働くようになったという。


『丹後町の民話』「つつみの魔物(砂方)」より


丹後町には人の影を食べるタイプの妖怪がいくつか伝えられています。
影を飲むじゃたゃあ


伝承地:京丹後市丹後町間人



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