丹波・丹後の妖怪あつめ

京都府北部(丹波・丹後地域)の怪異妖怪伝承を紹介するブログです。

憑き物

狐憑き

狐憑き (きつねつき)


安永(1772~1781)の頃、足軽株を貰い俄足軽になった男の妻に狐が憑いた。
加持祈祷をしても効果はなく、弓を引いて脅すと、狐は「俄足軽に何ができる」と嘲った。
だがその時放った矢が偶然妻の頭の櫛に当たって割れ、狐は退散したという。
また天保十五年(1844)、宮津を訪れた怪しげな巡礼者の周りで次々と女性が狐に憑かれたという。

『宮津市史 通史編 下巻(元資料『牧家日記』)』「狐つきと女性」より


近世の宮津では怪現象が多く見られ、そのほとんどは狐が原因だと考えられていました。
狐の鳴き声に不安を覚えた人々が稲荷神社に祈祷を頼むこともあったそうです。


老婆に狐が憑いた話はこちら。


伝承地:宮津市川向付近?


頼親

頼親 (よりちか)


元文(1736~1741)の頃、宮津藩青山家家臣の弓術家・川村半平の叔母に“頼親”という狐が憑いた。
頼親はかつて源頼政に鵺退治の弓法を伝えた狐であり、それを知った半平は平伏し、頼親を師匠として弓を学んだ。
だが師匠と仰ぐ以上、半平が狐を追い出して叔母を正気に戻すことは出来ない。
そこで半平は弟子の白井某を叔母の家に向かわせた。
すると頼親は半平に弓術を教えたことを後悔し、退散したという。

『宮津市史 通史編 下巻(元資料『牧家日記』)』「狐つきと女性」より


源頼政の師匠だとすると、頼親は六百年くらい生きていることになりますね。長生き。


伝承地:宮津市文珠


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