酔醒柿 (よいざましのかき)


昔、大江山の酒呑童子は手下と共に丹後の市野々へ行き、小天橋(*)が眺められる絶好の場所で酒宴を催した。
やがて鬼たちは酔っ払って熟睡し、夕方頃に目を覚ましたが、未だに酔いが醒めておらず、足許がふらついて困っていた。
その時、ふと近くの柿の木を見ると、大きな実が熟していたので、その実を取って食べてみたところ、何とも言えない良い味がした。
すると手足のふらつきも治ったので、鬼たちは「この柿は二日酔いによく効く」と言って大江山に引き上げたという。
この柿の木は根元の直径が2mもある大木で、市野々村ではこの柿の実を食べると中風(脳卒中)にならないと言い伝えられている。
また、木に触れるだけで悪酔いが治るとも言われている。

『但馬の伝説』「酔醒柿」より


家の庭に生えていてほしい。

(*)小天橋は久美浜町の北部にある砂州のこと。西天橋とも。


伝承地:京丹後市久美浜町市野々